1. はじめに
「残酷で、優雅で、あまりに美しい。大人を虜にする絵本の迷宮へ。」
20世紀のアメリカを代表する絵本作家、エドワード・ゴーリーの魅力を簡潔に紹介します。
「どの本から読めばいいかわからない」という方も私的おすすめの絵本をお伝えします。
2. ゴーリーの世界を知る3つのキーワード
ゴーリー作品の「共通言語」を整理しておきます。
- 緻密なペン画: 気が遠くなるような細い線で描かれたモノクロの世界。
- 「救いのなさ」という様式美: 不条理な死や不幸を淡々と描く独特のユーモア。
- 翻訳の妙: 翻訳家・柴田元幸氏による、韻を踏んだ日本語訳の美しさ。
3. おすすめ作品セレクション
① まずはここから!代表的な「アルファベット絵本」
- 紹介作品: 『ギャシュリークラムのちびっ子たち』
- ポイント: ゴーリーの代名詞とも言える不条理モノ。理由なく子どもたちが次々悲惨な最期を迎えます。圧倒的な絵の書き込みにも注目。
【詳細はコチラ】→エドワード・ゴーリー「ギャシュリークラムのちびっ子たち」【26の不幸と、一握りの美学】
② 独特のナンセンスとシュールを楽しむ
- 紹介作品: 『うろんな客』
- ポイント: 奇妙な生き物が奇っ怪な行動をし続ける。それが日常に定着する。この客はなんの比喩なのか、考えてみてください。
【詳細はコチラ】→疲れた夜に、毒をひとさじ。大人のためのシュールな絵本『うろんな客』
③ 子どもは喜び、大人は考える。独特の緊張感。
- 紹介作品: 『むしのほん』
- ポイント: 可愛い虫たちが「いじめっ子」をバラバラにします。ゴーリーにしては珍しく鮮やかな色彩が使われています。
【詳細はコチラ】→【むしのほん】【閲覧注意?】可愛い虫たちが「いじめっ子」をバラバラにする衝撃の絵本
④「報われない情熱」推し活の究極系。
- 紹介作品:『青い煮凝り』
- ポイント:両想いになれることは稀です。にも関わらず恋心はコントロール不能。恋心は暴走して一線を超える。
【詳細はコチラ】→救いなき熱狂:ゴーリー『青い煮凝り』に見る、推し活の究極の形
⑤論理が通用しない世界の心地悪さ
- 紹介作品:『狂瀾怒濤、あるいはブラックドール騒動』
- ポイント:よく分からない4体の生き物がお互いをゆるーく攻撃します。ゲームブックのような分岐があります。この4体の生き物は何なのか考えてみてください。
【詳細はコチラ】→狂瀾怒濤あるいは、ブラックドール騒動【ゴーリーの描く「無意味」の美学を追う】
⑥救いのなさにおいてトップクラス
- 紹介作品:『不幸な子供』
- ポイント:裕福な家庭で愛されて育った少女が坂道を転がり落ちるように不幸のドン底へ。読後感は最悪ですが、クセになります。
【詳細はコチラ】→不幸な子供「世界一救われない絵本」を読んで後悔した。でも、手放せない。ゴーリー。
⑦フツウの可愛い動物に飽きた方へ
- 紹介作品:『まったき動物園』
- ポイント:26種類の架空の動物たちがアルファベット順に紹介されます。これらの動物たちはどこか情けなく、弱々しく、あるいは完全に無表情です。
【詳細はコチラ】→まったき動物園レビュー【エドワード・ゴーリー】首を傾げる名作
⑧「愛せない赤子」を描く禁断の絵本
- 紹介作品:『けだもの赤子』
- ポイント:赤ちゃんを主題にした絵本には、無垢さや愛らしさが期待されるものですが、ゴーリーはその期待を真っ向から裏切ってきます。
【詳細はコチラ】→「愛せない赤子」を描く禁断の絵本『けだもの赤子』の衝撃
4. まとめ
ゴーリーの毒は、一度回ると抜け出せない中毒性があります。
最初の一冊を読むとハマってしまうかもしれません。
気になる作品はかあれば、ぜひ詳細をクリックしてみてください。