さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ【赤裸々な半自伝的漫画】

永田ガビ(著)【さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ】

28歳。性的経験なし。アルバイトも続かない。

自分を解き放つために選んだ手段は「レズビアン風俗」

なぜ、どうしてそうなったのか。

レズ風俗に突入するまでの主人公の心理の物語。

赤裸々な半自伝的漫画です。

主人公を追体験しているような感覚に陥ります。

こういった「生きづらさ」を描いた漫画やドラマが好物なんです。

今回はこの【さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ】を紹介したいと思います。

この作品の核心は、エロティシズムではありません。

「誰かに触れてほしい」「生きていていいと確認したい」という切実な生存本能にあります。

ポイント

この物語をさらけ出してくれた著者に感謝です。

心理の描写が論理的で丁寧です。

感情のリアルなところを描いていて、共感できます。

また、コミカルなので読みやすいです。

自分の生き方のヒントになるかも。

心理の言語化が秀逸

絵柄がポップなのですが、心理描写がかなり緻密で論理的で、良い意味で意外でした。

心の痛みを伝える「言語化」が秀逸

例えば、

「ひとつ否定されると全てを否定されたみたいに受け取る」と言われる人は既に95%否定状態のところへ5%否定された⋯

このような、なるほどと思わせる言語化が巧みです。

本来重たい内容のはずなのですが、絵柄が明るいので、秀逸な言語化と合わさって読みやすいです。

あらすじ

大学中退後、「居場所」を求めてアルバイトを始める。

アルバイト先で、心身の状態を崩す。

病院を受診。休養するよう言われるが、家族からは厳しい言葉が⋯。

家出しようとするが、結局帰ってくる。

自殺を考えるも意外にも「悔しい」と感じる。

食事や散歩で体調を改善していき、だんだん「普通」の生活に戻していく。

パン屋でバイトを始めお金を貯める。

しかし、何にお金を使えばいいか分からない。

正社員を目指すも、ことごとく不合格。

面接官から漫画を頑張るよう声をかけてもらう。

漫画家になることを決意する。

貯金が尽きて、またバイトを始めようとするが、受からない

そんなとき、ついに漫画家としてデビュー。

しかし、以前と同じような症状に悩まされ、病院を受診。

ある本を読み、「母親への性欲」に心当たりを感じる。

とにかく「抱きしめてほしい」との欲求が生じる。

考えた末、「性的なこと」から逃げていたことを理解する。

ついにレズ風俗を予約。

大きな壁「ハゲ」に葛藤しながらも、いざ当日!

→ ⋯⋯⋯

悟ったこと

性の実際を体験した主人公。

「楽だ〜〜〜!!!めっちゃ楽だ〜〜〜!!!」

この言葉が全てを表していますね。

そして、

「私も描きたい。よくそんなの公開できるなって思われるような、自分の事を⋯!」

この想いが、この漫画を描くことに繋がっていきます。

さらに、

「発信して人に届く事、人に認めてもらう事」

が、自身にとっての幸せなんだと気づきます。

感想

自傷行為や摂食障害を経て、「自分を愛せない」限界に達した著者が、お金を払ってでも「他人の手」を借りようとする姿は、多くの読者の胸を打ちます。

「自分で自分を好きになろう」という綺麗事ではなく、「プロの力を借りて、強制的に自分を肯定してもらう」という選択。

自己肯定の「外部委託」という潔さ。

自分の境界線を守りながら、一時的にでも誰かと繋がることでしか回復できない夜があることを、この漫画は肯定してくれています。

まとめ

まずは、この物語をさらけ出してくれた著者に感謝です。

上に書いたように、心理の描写が論理的で丁寧です。

感情のリアルなところを描いていて、共感できます。

また、コミカルなので読みやすい。

「そういう風に考えると良いのか」とか「私のような凡人でも何かできるかも」とか、自分の生き方のヒントにもなりそうです。

ぜひ、読んでみてください。

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