
1. うまくいかない現実や痛みを書く漫画が好き
私は漫画が好きなのですが…
正義の味方が悪を倒して大団円……そんな物語に飽き飽きしています。
私は世間一般の「正義」や「幸福」というテンプレートを鮮やかに裏切ってほしいのです。
それらの作品が持つ、「救いはないかもしれないが、真実がある」という空気感を纏わせた漫画が好きです。
「正義」や「努力」という言葉では、こぼれ落ちてしまう夜がある。
悪を倒せば世界が晴れる。
そんな単純なパズルは、もう大人には通用しません。
私が触れたいのは、美化されたカタルシスではなく、「どうしようもなさ」を抱えたまま生きる人間の、なまめかしい体温なのです。
例えば、19世紀末の長崎で、移ろいゆく時代の美しさと残酷さを淡々と見つめる高浜寛の視線。
あるいは、自身の内臓を晒し出すようにして、生きる痛みを可視化する永田カビの叫び。
読み終えた後、心が軽くなることはないかもしれません。
むしろ、喉の奥に小さな骨が刺さったような、消えない痛みが残るはずです。
でも、その痛みこそが、「現実世界」であるはず。
そんなことを描く漫画が好きです。
2. 目次
私の好きな漫画たちです。
- 蝶のみちゆき(高浜寛)
- 四谷区花園町(高浜寛)
- SADGiRL(高浜寛)
- 汚部屋そだちの東大生(ハミ山クリニカ)
- さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ(永田ガビ)
- タコピーの原罪(タイザン5)
- なんで私が不倫の子(ハミ山クリニカ)
- ルーヴルの猫(松本大洋)
3. 個別作品の紹介
作品名:『蝶のみちゆき』
- 一言キャッチコピー: 太夫の悲しくも美しい純愛物語
- あらすじ(3行以内): 金さえ積めば誰でも相手にする太夫「几帳」。ここに秘めた彼女の想いが、他の登場人物と交錯していきます。
- ここが推しポイント!:
- 緻密で文学的な世界観
- 遊郭の重たい現実も生々しく描く
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [【蝶のみちゆき】高浜寛の秀作。文学的で緻密な描写とストーリーの融合]
- 今すぐ読む:
作品名:『四谷区花園町』
- 一言キャッチコピー: 性と笑いと戦争と。切なく儚い大人の恋物語。
- あらすじ(3行以内): 風俗ライターの至心とヌードモデルをしていたアキはデッサン教室で出会い、恋に落ちる。しかし、幸せな時間は短く…
- ここが推しポイント!:
- 名も人々の愛する人を守るための決断
- 風俗文化の描写がお見事
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [高浜寛【四谷区花園町】性と笑いと戦争と…切なく儚い大人の恋物語]
- 今すぐ読む:
作品名:『SADGiRL』
- 一言キャッチコピー: 連鎖的にとことん堕ちていきます。
- あらすじ(3行以内): アルコール中毒の夫から逃げるように失踪。親友宅で居候するも、その親友が麻薬で逮捕。元彼のもとへ。変わり果てた元彼に風俗で働かされる…
- ここが推しポイント!:
- 心がざらつきます
- ヒリヒリした現代的な痛み
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [SADGiRL高浜寛【救いのない話】心がざらつく、美しき毒。読了後の「やるせなさ」。 ]
- 今すぐ読む:
作品名:『汚部屋そだちの東大生』
- 一言キャッチコピー: 家族とは本当に厄介なものです。
- あらすじ(3行以内): 美しいママと二人で汚部屋で暮らす主人公が、その共依存からいかに自立していくかを描いた物語です。
- ここが推しポイント!:
- ママが怖くてドキドキする
- 実体験に基づくリアルな心理描写
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [汚部屋そだちの東大生【共依存からの脱出】異彩を放つ漫画です]
- 今すぐ読む:
作品名:『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』
- 一言キャッチコピー: 赤裸々な半自伝的漫画です。
- あらすじ(3行以内): 28歳。性的経験なし。アルバイトも続かない。自分を解き放つために選んだ手段は「レズビアン風俗」。なぜどうしてそうなったのか、主人公の心理の物語。
- ここが推しポイント!:
- 主人公の心理が論理的かつ丁寧に描写されている
- 感情のリアルなところを描いています
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ【赤裸々な半自伝的漫画】]
- 今すぐ読む:
作品名:『タコピーの原罪』
- 一言キャッチコピー: 初っ端から最後まで斜め上の展開
- あらすじ(3行以内): ある日、ハッピー星から地球へきたタコピー。主人公しずかと出会い、彼女の抱える問題を解決しようとするが、状況は悪化していき…
- ここが推しポイント!:
- 可愛らしい絵柄ながら鬱展開
- 社会問題に鋭く切り込みます
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [漫画タコピーの原罪【割と救いのない物語】予想外の展開も秀逸]
- 今すぐ読む:
作品名:『なんで私が不倫の子』
- 一言キャッチコピー: 大好きだったパパは実は卑怯な男だった。私を支配していたママは実はひとりぼっちだった。
- あらすじ(3行以内): 前作【汚部屋そだちの東大生】の汚部屋の原因や当時の環境についてフォーカスした内容になっています。
- ここが推しポイント!:
- この親子を追体験しているような感覚
- 著者の思考力や言語化が秀逸
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [なんで私が不倫の子【両親からの自立】【ハミ山クリニカ】異色の漫画です。]
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作品名:『ルーヴルの猫』
少し「痛み」とは違いますが、猫好きの私が大好きな本です。
- 一言キャッチコピー: 詩的で幻想的な世界観が唯一無二。
- あらすじ(3行以内): 美術館の中で、人間から離れて暮らす猫たち。一匹の白猫が絵画の中の異世界へと冒険するファンタジーです。
- ここが推しポイント!:
- アートと猫とフランスの見事な融合
- 静謐でもの悲しい独特の空気感
- さらに詳しい解説・感想はこちら
- [漫画ルーヴルの猫【フルカラーの絵と詩的で不思議な世界観がたまらん】感想レビュー]
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4. まとめ
決して王道的な漫画ではありません。
でも少し斜め上が好きな方々には刺さるはず。
私的オススメ漫画たち。
良ければ読んでみてください。