私の好きな落語家さん。
桃月庵白酒
落語会や寄席でも屈指の人気者です。
艶のある歯切れのよい美声でとても聴きやすい。
人物描写が巧みで、また声色も自由自在で表現力豊かな落語家です。
親しみやすそうな顔立ちも見ていて朗らかになります。
ほどよく毒の利いたまくら(導入部分)も魅力です。
高座では穏やかに見えても、実際には落語家は極度のストレスにさらされます。客を「必ず笑わせなければならない」芸人が不安に駆られるのは仕方ないことでしょう。
今回は、CD【桃月庵白酒3】に収録されている演目についてご紹介します。
白酒師匠が演じる噺はとても聴きやすいので、購入して聴いてみるのもオススメです。
【らくだ】、【死神】ともにボリュームある演目なので、一演目あたり1,000円と考えると寄席にいくよりお得かも。
各演目について、あらすじ等を簡潔にまとめておきます。

らくだ
古典落語の有名な演目。
爆笑と狂気が入り混じります。
兄貴分も屑屋も凄い迫力で若干ビビります⋯💧
①乱暴者で「らくだ」と呼ばれ嫌われている男がフグの毒にあたってアッサリ死んでしまいます。そこに兄貴分がやってきます。弔ってやりたいものの、金がありません。
②そこに通りかかった屑屋。兄貴分に呼び止められてしまい、脅されて、香典を集めに行かされます。
③何とか香典集めに成功した屑屋。
次に、兄貴分は「大家のところへ行って酒と煮しめを持ってこい」と屑屋に言います。
④大家は「らくだ」が嫌い。
当然、断ります。
しかし、「らくだ」の死骸を使った踊り(かんかんのう)を見せられ、屈する形で酒と煮しめを用意させられます。
⑤さらに同じように八百屋からも樽をせしめる。
⑥帰りたがる屑屋を強引に引き留め、2人で飲み始める。
⑦すると、これまで気弱だった屑屋が一転し強気に。
(この変貌する様が見所です。うまいです。)
立場が逆転します。
⑧屑屋は兄貴分を連れてらくだの死骸を樽に入れて火屋へ向かう。
⑨樽の底が抜けていたようで、死骸がなくなっている。
戻って探そうとするが、誤って酔っ払った願人坊主を拾ってしまう。
⑩火屋へ戻り、坊主が焼かれてしまう。
⑪「らくだ」じゃなくて「虎」だった。
死神
こちらも古典落語の名作。
ただ、白酒師匠の死神は珍しい感じです。
すごく明るくてポジティブです。聞いてのお楽しみ☆
①何をやってもうまくいかない男は首を吊ろうとします。そこに死神が現れ、儲け話を教えると言います。
②その方法とは医者になること。
死神の見え方によって、病人の運命が決まっているというのです。
- 足元に座っている場合:まだ寿命がある。呪文を唱えれば治る。
- 枕元に座っている場合:寿命が尽きている。もう助からない。
これを利用して病人を治せば金が稼げると言い、男に呪文を教えます。
③男はさっそく医者として活動を始めます。
ある日、富豪の使いがやってきて病を治してほしいと言います。
死神は富豪の足元にいたので、男は呪文を唱えます。
富豪の病気が治り、男は大金を受け取る。
④このようにして男は名医として知れ渡り、生活は一変します。
⑤しかし男は金使いが荒く、すぐに資金は底を尽きます。
⑥そんなとき、大富豪の屋敷に呼ばれ、主の病を治せば大金を支払うとの申し出。
⑦しかし、死神は枕元に座っていて、このままでは呪文は効きません。そこで、機転を利かします。布団のまわりに男たちを並べ、死神が眠そうにしている隙に布団を180度回転します。そして、足元に死神がきた瞬間に呪文を唱え、死神を消してしまったのです。
⑧最初の死神が男の前に現れ、約束を破ったことを怒ります。もう呪文も変えてしまいました。
男を地下の世界に連れていきます。
⑨そこには、多数のろうそくが並べられています。
ろうそくの炎は人間の寿命で、とりわけ短いろうそくが男のものだと言います。
⑩寿命の引き延ばしを懇願する男。
居直って「閻魔様にお前が呪文を教えたことを喋るぞ」という。仕方なく、燃えさしのろうそくを渡す死神。
そして⋯